電気とガスのセット契約は本当にお得?メリット・デメリットを比較
結論から:セット割引だけで判断すると損することもあります。個別最安の組み合わせのほうが、年間で数千円から数万円安いことは珍しくありません。ただし、手続きの手軽さや請求の統一を重視するなら、セット契約が合理的です。
電気とガスのセット契約とは
セット契約とは、同じ企業から電気とガスの両方を購入し、セット割引が適用される仕組みです。例えば「東京ガスの電気」と「東京ガスのガス」を契約すると、電気代が割引される、というように。
2016年の電力自由化と2017年のガス自由化により、複数の企業がこのセット販売に参入しました。消費者側からすると、乗り換え手続きが簡単で、請求が1社にまとまるのが利点です。一方、「本当に安いのか」は別問題です。
主なセット割の比較表
以下は、東京ガスエリアで主流のセット割です(2026年3月時点)。
| 企業 | 電気プラン | ガスプラン | セット割引 |
|---|---|---|---|
| 東京ガス | 東京ガスの電気 | 一般料金 | 電気代0.5%割引 |
| ENEOS | ENEOSでんき | ENEOSガス | 電気100円/月割引 |
| レモンガス | 各種電力会社 | わくわくプラン | ガス550円/月割引(電気セット時) |
| ニチガス | 各種電力会社 | プレミアム5+ | でガ割(月300円、年3,600円) |
| 東京電力EP | 使用量に応じた料金 | 都市ガス | 初年度ガス代5%OFF |
セット契約のメリット
- 請求が1社にまとまる:毎月複数の企業から請求を受け取る手間が減ります。銀行口座の自動引落も1つで済むため、管理が楽です。
- セット割引がある:東京ガスなら0.5%、ENEOSなら100円/月など、複数の割引が用意されています。金額は小さめですが、手続き不要で自動適用される企業も多いです。
- 乗り換え手続きが簡単:個別に契約する場合、電力会社の審査→ガス会社の審査と2つの手続きが必要ですが、セット契約なら1社との手続きで完結します。
- セット特典がある場合も:割引以外にも、ポイント還元やキャンペーンを実施する企業があります。
セット契約のデメリット
- 個別最安の組み合わせに負けることが多い:例えば「電気は○○社、ガスは△△社」というように、業界最安値を組み合わせたほうが、年間でセット契約より数千円〜数万円安くなることは珍しくありません。
- 一方が解約されるとセット割が消える:引っ越しで電気だけ解約した、あるいはガスだけ解約した場合、残された契約のセット割が失われてしまいます。その結果、割高になることがあります。
- ロックイン効果が生じやすい:「セット割があるから」という理由で、本当に最安かどうかを検討せずに放置してしまう傾向があります。結果として、乗り換えの検討機会を失います。
- 各企業のトレードオフが生じる:「ガスは安いが電気は割高」「電気は安いがガスは平均的」というように、プランごとの強弱が異なります。セット契約では、その弱い部分も引き受ける必要があります。
セット契約と個別契約、本当にお得なケースは?
月間使用量が4〜5m³の場合、ガス料金の割引メリットは年数千円程度です。一方、電気の割引で100円/月程度が見込めます。
月間使用量が30〜50m³の場合、セット割でも年1万円程度の割引にとどまることがあります。一方、レモンガス + 個別最安電力の組み合わせなら、年2〜3万円の節約になることも。
引っ越しで電気またはガスを解約する予定があるなら、セット割がなくなる可能性があります。その際は、乗り換え手数料や解約金を考慮する必要があります。
結論:セット契約を選ぶべき人、見直すべき人
セット契約が向いている人
- 手続きの複雑さを避けたい人
- 請求を1社にまとめたい人
- ガス使用量が少ない人(1人暮らし)
- 「とりあえず乗り換える」という人
個別最安を検討すべき人
- 家族世帯で使用量が多い人
- 年間数万円の節約を目指す人
- 複数の企業を比較検討する時間がある人
- 引っ越しの予定がある人
最後に、「電気とガスの最適な組み合わせ」は、あなたの地域、使用量、ライフステージによって異なります。セット割に惑わされず、年間の総額費用で比較することをお勧めします。
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記事情報
最終更新日:2026年3月18日
監修:エネルギー業界専門家